フランス生まれの高糖度いちじく
佐賀県 JAからつ
希少品種 完熟ビオレソリエス
ビオレソリエスは元々フランスで有名な品種です。日本で栽培されているいちじくの多くは「枡井ドーフィン」という品種で栽培にほとんど手間がかかりません。一方でビオレソリエスは手間暇かかるため、全国でも生産者は限られています。
外観は扁平で果皮は黒紫色。果皮はとても薄くそのまま食べられます。糖度が高く完熟になるほど果肉がねっとりとそしていちじくらしい弾けるプチプチが楽しめます。
生産者がこだわって
樹上で完熟させています
佐賀県JAからつ管内の生産者である田中さんの圃場を取材しました。(2023年11月)
田中さんはビオレソリエスを栽培して約25年。当時植えた樹がたわわに実をつけていました。想像以上に大きな木です。田中さんはビオレソリエスを食べてそのおいしさに虜になり、日本ではほぼ栽培されていなかった品種ではありましたが栽培を決意しました。いちじくはデリケートな果物なので苦戦の連続でした。こだわりは「自然の完熟」です。果肉を触り柔らかく弾力があるものだけを収穫します。
収穫期は10月上旬から11月上旬の約1か月です。
溢れ出る蜜は完熟の証です
輸送に耐えられるギリギリまで樹にならせ収穫をしているため、産地出荷時は綺麗な状態でも、輸送中に液漏れしてしまうこともあるほど。中には果肉が割れているものもございますが品質上に問題はありません。
実測糖度は18度。通常のいちじくは糖度16度あれば甘いと言われているのでそれを超える濃厚な甘さです。
※糖度選果はしていませんので個体差がございます。
人類史最古の栽培果実!?
いちじくは「無花果」と
書きます
いちじくはアダムとイブの物語にも登場するほど昔からあり、人類史最古の栽培果実と言われています。栽培はアラビア南部とされ、6,000年以上前から始まったとされています。日本には江戸時代に渡ってきました。
いちじくの中身にいっぱい詰まっているつぶつぶ状の物、実はあれが「花」なのです。そのためいちじくの漢字表記は「無花果」なのです。
アレンジもお楽しみください
完熟で届きますのですぐに食べてください。食べきれない場合は、1玉ずつラップで包み冷蔵庫での保存をしてください。もし水分がついてたらふき取り、食べる直前に洗うとよいです。また、冷凍してシャーベットのように楽しむのもおすすめです。
そのままはもちろん、サラダやスイーツにアレンジもおすすめです。
【いちじくサラダ】
いちじくは優しく洗って、皮付きのままスライス。ベビーリーフや生ハム、チーズと共にお皿に盛りつけるだけ。レモンをぎゅっと絞りかけてオリーブオイルと塩コショウで華やかなサラダになります。
【赤ワインコンポート】
届いてすぐに食べきれない場合はコンポートがオススメです。赤ワイン、水、砂糖とともにコトコト30分ほど煮るだけです。
文:大村 花恵(食文化)