かための桃

カッチカチに硬い桃ではありません。
写真は十分に柔らかくなった状態の桃を、手で半分に折ってみました。果汁たっぷりの桃をイメージする人が多いので、「折れる」との表現は不思議な感覚でしょうか。

晩成の桃は、肉質が緻密で、柔らかくなった後も「モチモチとした食感」になります。
繊維質が細かいためで、果汁たっぷりの桃とは違う魅力があります。どうかたくさんの人に9月以降の桃の美味しさを知っていただきたいと思います。

大変に高糖度の桃

糖度は高く、6〜7月に出回る、どの桃と比較しても上回るほどの糖度を誇ります。
品種は徐々に変わりますが「だて白桃」「さくら白桃」などになります。シーズン終了間近の桃（晩成種）は、一見果汁が少なく見えますが、 歯でかみしめるときにあふれ出てくるような感覚があります。

個人的には「富有柿」などの食感に近い感覚です。桃の産地以外では、9月になると店頭からは桃がはずれ、葡萄・梨が中心になります。そういった側面もあり、かための桃を知らない人が多いです。

しかし、桃産地の人間、青果関係者などは9月以降の桃を高く評価していて、その理由は単純に美味しいからなのです。

常温で追熟すると適度に柔らかくなります。

桃はお盆が過ぎれば、シーズン終了が見えてきます。
やわらかく多汁の桃はほとんどなくなり、終盤は緻密な果肉の桃が中心になります。
一般的に桃の好みは、甘みはもちろんのこと、「果肉の硬さ」も重要なポイントです。