百万石の極みとは?
石川県は日本海に面した南北に長い県であり、その豊かな食文化は、能登半島の海の幸、白山を背にする加賀の山の恵み、そして城下町金沢の食という3つの食文化に大別されます。
また、信心深い石川県民にとっては、「報恩講(ほんこさん)」という重要な行事での食事もなくてはならないものでした。
豊かな自然と伝統的な技術、文化が生み出す石川の食は、日本の食文化の中でも一風変わった魅力があります。加賀平野を中心に、生産される農作物の主役は米であり、加賀れんこん、五郎島金時、源助大根などの個性的な野菜も栽培されています。
加賀藩時代には、藩主の命令によって各地から特産品を集めて品種改良が行われ、石川県独自の品種が生まれたという歴史があります。
さらに、伝統的な祭りや行事では、地元の農産物を使った料理が食べられる習慣があり、石川県の野菜文化を育んだ要因の一つとされています。現在は、ルビーロマン(葡萄)やのとてまり(椎茸)、加賀しずく(梨)といった全国でも指折りの品質を誇るブランド青果物が主役となってきました。石川県の食は時代と共に変化してきましたが、今もなお、海と山の幸、そして歴史ある城下町の食文化が織りなす多彩な味わいが楽しめます。
石川県では魅力あふれる県産農林水産物を、さらに輝く地域の宝とするため多岐にわたる取り組みを進めていきます。
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宝石にいちばん近い果実
ルビーロマン
「ルビーロマン」は1粒が31mm以上、Gクラスの重さは30g以上。これは一般的な巨峰の約2倍にあたります。市場に出回っている現役のぶどうの中でもトップレベルの粒の大きさに加え、糖度は18度以上と巨峰並みの甘さに、酸味が少ない品種です。2022年金沢市中央卸売市場初セリで付いた値段は1房150万円です。今最もプレミアムな価値のあるぶどうのひとつです。
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大きさと鮮度に驚くこと間違いなし!
極上の能登とり貝
鳥貝をネタにした寿司は江戸時代から存在し、江戸前でも京坂地域でも名物でした。昨今は漁獲量が少ないのと鮮度を保つことが非常に難しく、鮨屋でも滅多にお目にかかれません。今回石川県漁協の協力により、鮮度抜群の状態で産地直送でのお届けを実現しました。季節限定品です。まるで産地でいただくような味わいをご堪能ください。
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ほのかで上品な甘さ
加賀丸いも
「加賀丸いも」は、石川県の能美市・小松市で栽培される特産のブランド山芋です。 ヤマノイモ属ツクネイモ群に属する黒皮種の大和芋で、大人の男性の握りこぶしほどの大きさがあり、肉質はしまり、きめ細かく粘りが強く、芳醇で山芋特有な風味が特徴です。そのモッチリとした強い粘りと独特の食感、滋味深い味わいを体験すると、他の山芋では物足りなくなるほどです。栄養価が高く、生でも食べられるのが特徴です。
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石川が誇る 希少な梨
加賀しずく
「「加賀しずく」は、石川県が16年の歳月をかけて育成した新しい品種の梨です。名前の通りジューシーで酸味がほとんどない上品な甘さが特徴です。県内では、金沢市、加賀市、白山市で栽培されています。1本の木に実らせる果実を、一般の梨の6割程度に制限し、限られた玉への養分を集中させることで甘くて大きな梨を作ります。収量が少なく、出回る期間も1か月に満たない短い期間のため、出会えることが貴重な梨です。
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天然の羊羹のような干し柿
能登志賀ころ柿
石川県志賀町の干し柿「能登志賀ころ柿」です。干し上げる工程で渋を抜き、果肉を液状になるまでしっかりとほぐす「手もみ作業」と「温度管理」を徹底することで、濃厚な甘さと耳たぶのような柔らかさ、トロリとした食感に仕上がります。 鮮やかな飴色の能登志賀ころ柿は、時間とともに糖分が浮き出て白い粉を纏い始めます。水分が抜けてより濃厚になる味わいの変化もお楽しみください。
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濃厚なミソは極上の味です。
加能がに
水揚げした活ズワイガニを長年培った厳しい目利きで厳選し仕入れます。その後、1〜2日は水槽で泥吐きをしっかりさせます。すぐに出荷したいところではありますが、この泥吐きの時間を取ることで澄んだカニの甘みが楽しめるのです。その後、約3%の塩分濃度で茹でます。ほのかな塩味がカニの風味を引き立て上品な味に仕上がります。繊維はずっしりと力強いというよりは、しなやかで繊細、上品なズワイガニです
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石川県が誇るブランド牛
能登牛
能登牛(のとうし)は、「能登牛銘柄推進協議会」が認定した基準を満たした牛にのみ、その名をつけることが許される石川独自のブランド牛です。
長期間肥育した能登牧場・平林将の能登牛は、甘い脂と滑らかな肉質が特徴です。 -
樹齢100年を超える1本の木が起源
高松紋平柿
石川県かほく市高松地区を中心に育てられるこの地域の在来種・紋平柿。
果実は240〜280gと大粒。上部から見ると整った丸型で、頭頂部がゴツゴツとし力強い迫力ある形をしています。カニの甲羅のような見事な佇まいです。
石川の食
石川県金沢市を中心とする地域で発展した季節の素材を活かした繊細で美しい加賀料理は、江戸時代に繁栄した加賀藩の華やかな文化を反映しています。また、海産物が豊富な石川は鮨屋も多く、石川と言えば華やかな食を想像される方も多いかもしれません。
しかし、石川の食はそれだけではありません。酒好きがこよなく愛する金沢おでん、能登では天然の山菜やきのこ、豊富にとれる海藻類も石川の人々を楽しませてきました。文化庁の100年フードに認定された小松うどんやカレーの名店なども最近では全国的に有名になっています。
また、石川県は日本酒の銘酒が多数あります。中でも、加賀鳶や能登の杜氏が手掛ける銘酒は全国的にも知られており、日本酒好きにはたまらない地域と言えます。
石川県は、伝統的な食文化に加え、新しい飲食店や料理、銘酒など、多彩な食が楽しめる地域として注目を集めています。
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石川・能登の文化を堪能
石川 しら井『巻鰤』
古来より石川・能登で食されてきた「巻鰤」は、冬の時期の脂ののった寒ブリを夏に食べられるようにした保存食です。京都や加賀へ献上されるほどの珍味でした。巻鰤は天然寒ブリを約半年間熟成させた発酵食品で、海の生ハムとも呼ばれています。熟成することで旨みが強くしっとりとしており、ブリの脂の甘さを感じます。
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毎日欠かさずに継ぎ足す秘伝の出汁
赤玉本店『金澤おでん』
赤玉本店では、北海道産の昆布と国産の煮干しから取る「お醤油の入っていない澄んだお出汁〈おでんだし〉」が基本で、地元の大野醤油を加えたのが「お醤油の入っているお出汁〈黒だし〉」です。 その出汁に色々な食材の旨味が移ったところへ、毎日継ぎ足す新しい出汁が加わって、唯一無二の味になります。甘さは控えめ、すっきりとした後味が特徴です。
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簡単においしくふぐ料理
ふぐのいしる干し
輪島港で水揚げされた天然ふぐの切り身を唐揚げ専用に!加熱するとプリプリとした歯ごたえが楽しめるまふぐは、その食感を活かした唐揚げが人気です。揚げたてのサクサクした食感と切り身のジューシーさを追求しました。特製の唐揚げ粉(水溶きタイプ)に漬け込んであるので解凍後そのまま揚げるだけで召し上がれます。
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初夏だけの味わい
『天然岩かき(生食用)』
初夏の2ヶ月間のみ味わえる能登半島の天然の岩牡蠣。海女さんが素潜りで獲った岩牡蠣を石川県輪島市から直送します。何もつけずにそのまま、お好みでレモンを絞って召し上がり下さい。磯の香りがいっぱいに広がります。炭火で焼いた岩牡蠣もまた旨いです。期間限定の味覚をお楽しみ下さい。
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北陸の風土と歴史が醸す冬のごちそう発酵食
『かぶら寿し本舗かばた かぶら寿し 』
11月下旬になると、北陸の空はどんよりと重い鉛色の雲に包まれます。「鰤おこし」と呼ばれる冬の雷が鳴るこの時期は、かぶら寿しの仕込みも最盛期。石川県の郷土料理として知られる「かぶら寿し」は、塩漬けした鰤を蕪で挟み、糀で漬け込む発酵食品です。鰤の旨みと蕪の歯ごたえ、糀の甘味と酸味が重なった深い味わいは、今も正月料理に欠かせないもの。北陸の冬と先人の知恵、糀の不思議な働きが作り出す、冬のごちそうです。