ビストロの野菜
ソーセージと豚のしっぽ

2Terres ドゥテールは、自家製シャルキュトリー（食肉加工品）に定評のある人気ビストロ「Queue de Cochonクゥ・ド・コション（豚のしっぽ）」の豊嶋圭介シェフが始めた、シャルキュトリーの専門店です。

豊嶋圭介シェフは、フランスでの料理修業時代にシャルキュトリーの魅力にとりつかれたと言います。
今回の商品は、軽やかな「大山どりと野菜のソーセージ3種セット」と、重厚な「シャルキュトリーを使った3つのビストロ料理」です。

大山どりのむね肉と黒豚の背脂をミンチし、野菜を混ぜ込んだソーセージです。
写真の白いソーセージがプレーン。黄色がかぼちゃ。緑色がケールです。

鶏肉は鳥取の大山どり、豚肉は伊豆の天城黒豚、野菜は地場のオーガニック主体、と素材の良さを生かした、スパイスに頼らない、素材の甘味と風味が生きる、味わい豊かなソーセージです。

「この料理はめったに食べられることはないと思います」と、豊嶋さんがいうこのソーセージは、豚のしっぽの肉詰めです。豚のしっぽに、黒豚の粗挽き肉を詰めた珍しいソーセージです。しっぽのゼラチン質がたまりません。

この料理の他に、豚の内臓のソーセージ「アンドゥイエット」、羊肉を使った「メルゲーズ」を含む3種類の本格的なソーセージの料理をご用意しました。

3店主の豊嶋圭介さんは、フランスのモンペリエ、ブルゴーニュ、パリの星付きレストランなどで4年間修業したのち、2012年より世田谷区千歳烏山にてフランスのシャルキュトリーとジビエ料理をテーマとしたビストロ「Queue de Cochon（クゥ・ド・コション）」を営んでいます。

シャルキュトリー専門店「2Terres」は、ビストロで提供する料理の中でもソーセージやパテ・ド・カンパーニュなどに特化したお店です。

2022年ドイツ国際コンテストIFFAにて金賞を受賞したソーセージ各種もあります。今回は当サイトのために2種類の特別な商品をお願いできました。

こちらが、調布にある「2Terres ドゥテール」です。 「Terre（テール）とはフランス語で大地や地球を意味します。

ドゥテールでは大地の恵みに感謝し、それにまつわる環境のことも考えながら、できる限り低無添加を心がけ、素材の魅力を最大限に生かして、安全で美味しい手づくりのシャルキュトリーやビストロ料理を提供していきます」と、豊嶋シェフは語ります。

直径3cmの豚腸を使う太いソーセージ（フランクフルト）です。
噛みしめたときのブリンとした弾力、なめらかな舌ざわりに魅了されます。

3種類のソーセージには、黒豚の背脂が練りこまれています。
大山どりだけでなく、黒豚の脂を入れることで、甘味を持った味わいのソーセージになります。

「味わいを均一にするために肉の脂と野菜をしっかりと乳化させるのがポイントです」と豊嶋さん。
凍らせた野菜と鶏肉と豚の脂を混ぜ合わせることで、この食感が生まれます。 豊嶋さんだから作れるソーセージです。

フライパンで焼き目がつくまで温めてください。

鶏肉を使っているので、後味が軽やかです。豊嶋さんのおすすめは、白ワインか軽めの赤ワインです。

奥から、豚のしっぽのソーセージとレンズ豆、豚の内臓のソーセージ「アンドゥイエット」のマスタードソース、メルゲーズのクスクス・トマトスープです。３つのソーセージ（シャルキュトリー）が主役のビストロ料理の３品です。

豊嶋シェフのビストロ「Queue de Cochonクゥ・ド・コション=豚のしっぽ」の名物料理です。
豚のしっぽは意外に肉厚です。こんがりと焼くと、とろけるような食感です。しっぽのねっとりとした、コラーゲンたっぷりのゼラチン質の食感がたまりません。

しっぽに詰めた、黒豚の挽き肉も充実の味わいです。黒豚は、伊豆の天城黒豚という希少で上質な素材を使っています。

付け合わせは、レンズ豆の和え物です。レンズ豆を皿に敷き、ソーセージをのせる盛り付けがフランス流です。濃厚な黒豚の甘味にレンズ豆がよく合います。

アンドゥイエットとは、フランス人が大好きな、豚の内臓を豚腸に詰めたフランス生まれのソーセージです。
こんがりと焼いて、添付のマスタードソースをかけてお召し上がりください。豚モツならではの豊かな食感と旨味でワインがすすみます。

「豚モツは、天城黒豚のタン、大腸、小腸、胃袋、ホホ肉を使っています。

噛むごとに異なる食感と旨味を楽しむことができます。アンドゥイエットは、じっくりと弱火で、“皮パリ”になるまで焼くのがおすすめです」と、豊嶋シェフが力説するソーセージです。 マスタードソースは、マスタード、マッシュルーム、生クリーム、白ワインビネガー、クミンなどでつくるフランスの味です。

メルゲーズとは、羊肉を使った北アフリカ生まれのエキゾチックでスパイシーなソーセージです。
今回はビストロ風にクスクス料理でお楽しみいただきます。

豊嶋シェフのメルゲーズは、ニュージーランド産のラムを挽き、クミン、コリアンダー、パプリカパウダーなどの香辛料と黒豚の脂を加えた豚腸詰めです。マトン特有の力強さが魅力ですが、臭みは一切ありません。

「メルゲーズには本来、豚を使いませんが、黒豚の脂を入れることで羊肉の臭みが取れます」と、豊嶋シェフは語ります。

トマトスープは、豚のソーセージを加熱した際の煮汁をベースに、トマト、なす、ズッキーニ、玉ねぎを入れてつくります。コリアンダー、クミン、ローリエ、タイムが入る、香り豊かな優しい味わいです。

文・白石さやか
撮影・八木澤芳彦