本貯蔵の極上みかんです。
三ケ日みかん 誉れ(ほまれ)
関東圏、中部圏に近い静岡県の大産地「三ヶ日みかん」栽培の始まりは、「紀州みかん」です。今から約300年前(享保年間=江戸中期)、三ヶ日町平山地区の山田弥右衛門(やえもん)が、西国巡礼の時に紀州那智地方から「紀州みかん」の苗木一本を持ち帰り庭の片隅に植えました。その後、100年ほど前に三ヶ日に入ってきた、種がない「温州みかん」が広まり現在に至ります。
土質は、中央構造線の南側にあたり、秩父古生層からなる赤土でミネラルを含んでいます。肥沃とは言えず、「やせた土地」です。しかし、生産者がきちんと世話をしながらコントロールすることで、高品質な締まった果実を生産することができます。
日本のみかん産地をみていくと、中央構造線は三ヶ日以外にも、和歌山、愛媛、熊本、長崎まで一直線に見事にみかん産地を通過しており、秩父古生層からなる土はみかん栽培に適しているとも言えます。
肥沃な土地では、果樹は熟すのが早いですが傷みやすい果実になります。やせた土地は、ゆっくり時間をかけなければ味が乗らないため、熟成に時間がかかる青島種のみかんに力を入れてきました。
三ヶ日は、そういった土の性質からも12月以降に収穫されるみかん栽培は適した土地なのです
12月に収穫したみかんを蔵内で熟成して3月に出荷。
「誉れ」は、甘み際立つみかんです。
みかんを倉庫に入れておくことを「貯蔵」といいます。春先までみかんが流通するのは農家が収穫後に「貯蔵」しているためです。
「三ヶ日みかん 誉れ」は、12月に収穫された青島種のみかんを、生産者が各自の貯蔵庫で長期間熟成させます。
果実の体質が強くないと貯蔵に耐えられないため、園地を指定して品質の良いみかんだけを貯蔵に回す生産者が多いです。
貯蔵中にみかんの重量は約9割に減少しますが、そこに貯蔵みかんの美味しさの秘密があります。
重量が減るという事は、水分が少なくなるということ。糖分の量は変わらず、水分が減るので味が濃縮します。また、貯蔵の過程で酸味が抜けるため、まろやかな味になります。
数ヶ月たっても瑞々しいミカンを完成させるには、長期貯蔵の高い技術が必要です。まず、貯蔵前に、「予措(よそ)」を行います。予措とは、自然の風をあてて5%程水分を少なくする方法です。収穫直後のミカンは水分を大量に含んでいる為、湿度コントロールのために行われます。
その後、「ロジ」と呼ばれる専用の薄い木箱に並べ、貯蔵庫内に重ねて熟成させます。
この貯蔵庫は、空気を循環させつつ温湿度を保つ構造になっています。古くからある土壁の貯蔵庫では、天井と床下に換気口が設けられ、早朝の換気や、打ち水により適度に温湿度を管理。
最後に光センサーで選別して出荷。
出荷は、3月上旬〜4月上旬までです。三ヶ日みかんブランドの大トリとなります。約70軒から約509トン(2023年)を同JAの光センサー選果場に集めて選別をかけます。
専用設備で貯蔵された三ケ日みかんが「誉れ(ほまれ)」、電気冷蔵設備で更に長期貯蔵した三ケ日みかんが「満天」と呼ばれます。「満天」は、超長期貯蔵のため、発生率が低く流通量は多くありません。
みかんが終わりを迎える今の時期だからこそ、みかんを食べたい人も多く、
そのために特別に厳選しました。
AIで選別される三ヶ日みかん
2021年11月に新柑橘選果場が竣工
日本屈指の巨大選果場が新しくなりました。
収穫は早朝から行われます。収穫したみかんはそのまま選果場へ。
生産者はコンテナでみかんを持ち込みます。納品時間を分けて生産者が待たないような工夫がされています。
産者は車を降りることなく、自動で荷下ろし。負担を減らすことで生産者は、みかんづくりに専念できます。
まずは大きな傷は目視ではじかれます。機械ではじけないところも熟練の検査員の目が光ります。
その後、1玉1玉を検査するために、センサー選別にかけられます。
80mのレーンが24本も。圧巻です。
最新鋭のAIセンサーとカメラで1玉ずつチェック。
結果は即時に、詳細に自動判別されます。重量、傷、糖・酸度など全てデータとして出ます
等階級ごとに分けられて、自動で箱詰めされます。
積み込みも全自動。1日最大60,000箱も作られます。
三ケ日のトラックで全国の市場に届けられます