日本屈指の豪雪地帯 新潟・小千谷市
ミネラル豊富な雪解け水と恵まれた
信濃川の栄養で育まれた
絶品スイカ
目﨑勇一さんの金色羅皇

黄色いスイカの概念を覆す
高い糖度の「金色羅皇」
包丁を入れるとふんわりとスイカの香りが漂い、その名にふさわしい黄金色の果肉が姿を現します。その立派な色に驚くだけではありません。金色羅皇の最大の特長はその糖度の高さです。スイカは糖度が12度あれば甘いといわれる果物ですが、金色羅皇はそれをはるかに上回る糖度15度以上が続出するスイカの品種なのです。

重鎮感漂う風貌
大玉すいかはシャリ感抜群です
金色羅皇は大玉すいかで、8〜10kg、さらに大きく15kg近くまで成長するものもあります。 すいかは滴る果汁も去ることながら、シャリ感が重要と言われています。スイカ好きを驚かす引き締まった果肉は皮の際まで甘くてシャリシャリです。

新潟県 小千谷市で金色羅皇を
栽培する目﨑勇一さんです
その品種のポテンシャルの高さに惹かれ、目﨑さんは金色羅王を栽培しています。もともとは農協に務めており、すいかの栽培指導などを行っていました。昔からスイカが好きだったこともあり、退職して農家になる際にスイカを栽培することを決めました。「毎日過保護なくらいすいかと向き合い、徹底的に温度や株の管理を行い、ベストのタイミングで収穫しています」とのこと。

日本屈指の豪雪地帯 新潟・小千谷市はスイカに適した環境
小千谷市は冬は約2メートルも雪が降る、日本屈指の豪雪地帯です。雪解けの4月下旬から5月上旬にスイカの苗を植え始めます。越後平野の南端に位置し、米どころ魚沼市にほど近く、信濃川が運ぶ豊富な栄養で肥沃な土地です。
さらに周囲を山々に囲まれ、昼夜の温度差が夏でも10度以上あります。この寒暖差が金色羅皇の糖度をぐんと上げ、おいしいスイカに仕上がるのです。

栽培の難しい 金色羅皇
金色羅皇は、栄養生長(樹木や葉の成長)と生殖生長(実の結実)のバランスをコントロールするのが非常に難しい品種です。この品種には海外のスイカの要素が含まれており、栄養生長が強く、実をつけることが難しくなっています。
実をつけるためには、草勢(栄養生長)を抑えて生殖成長を促す必要があります。しかし、実が成長すると、その負荷に耐えるために再び草勢を保つ必要があります。
目﨑さんの畑では、6月下旬に訪れた時点で、蔓が適切に伸び、葉が光合成を行えるように工夫されていました。難しい品種を美味しい果実に仕上げるために、多くの努力を行っています。

美しい形のスイカに仕上げます。
1株から何玉もスイカを収穫することができないので、小さな赤ちゃんの段階で、実を選抜します。目﨑さんは見た目の美しさにもこだわり、摘果していきます。慎重に見極めて残す実だけに栄養が届くように管理します。

まずは横に。最後は立てます。
スイカの肥大に合わせて、果実の向きを変えていきます。まずは横に。画像ではわかりませんが、土壌からの菌が移らないよう、スイカの下には小さなお皿を引いています。どんどん膨らみ、ある程度大きくなったら今度は縦に向きを変えます。もちろん、機械は使えないので手作業です。重たくなったスイカを移動させるのは一苦労。さらには蔓がポキッと取れやしので慎重に作業を進めていきます。

皮の際までスイカを
お楽しみください。
品種のすばらしさに加え、生産者のこだわりで育った金色羅皇は皮際までもおいしいです。外側の緑色の固い部分を落とし、白い部分だけをぬか漬けにするのがおすすめです。