牛骨周りの肉の旨味が沁みわたる
岡山県津山市の郷土料理
牛そずり鍋
濃厚な旨みに魅了されます。
そずり鍋とは、牛の骨の周りの肉をマグロの中落ちのように骨からそぎ落とした肉、野菜、豆腐などを入れた料理です。地元の方言で“削ぐ”を“そずる”ということから「そずり鍋」と名付けられたといわれています。そずり肉の濃い旨味がしっかりと染み込んだ野菜、豆腐、こんにゃくは素晴らしい味わいです。この鍋セットには、そずり肉だけでなく、野菜、豆腐、こんにゃく、出汁、〆の麺がセットになっています。目安として3〜5人前です。
岡山県津山は、古くから肉食文化が根付く街。
そずり鍋のはじまりは江戸時代。当時、日本では牛肉を食べることが禁じられていましたが、津山藩は薬として食べる「養生食」として肉を食すことを許されていました。津山は山陰と山陽を結ぶ交通の要所として発展し、705年には農耕や輸送に用いるための「牛の市」が開かれた地域です。その長い牛文化の歴史の中で、肉食文化が発展し、そずり鍋や干し肉などの肉料理が親しまれてきました。
骨周りの肉は、味が濃い。
そずり肉は、国産牛のあばら骨などの骨まわりからとれるお肉です。骨周りの肉は赤身質で、スジが多く、濃厚な旨味が楽しめるのが特徴です。しっかりと噛み応えがある部位なので、小さめにカットして鍋に入れてください。
肉の旨みが溶け込んだ鍋つゆは絶品です。
鍋つゆは、鰹や昆布をベースに醤油、みりんで味付けされています。そこに、そずり肉の旨味が溶け出し、コクのある鍋つゆに変化します。
野菜、出汁、〆の麺まですべてセットになっています。
ご家庭で準備していただくものはありません。そずり肉、白ねぎ、ごぼう、えのき、にら、こんにゃく、豆腐、鍋つゆ、〆の麺、柚子胡椒がついてきます。そずり肉は1度沸騰したお湯で煮て、アクをとってから鍋に入れてください。鍋つゆを最後の一滴まで味わいたくなる鍋です。