経産牛肉の美味しさを伝える
鏡山牧場・九州クラフト・エイジドビーフ
「九州クラフト・エイジドビーフ」は、宮崎県・鏡山牧場の八崎秀則さんが手掛ける乾燥・熟成肉ブランドです。
黒毛和牛と言えば、柔らかく甘い肉質の未経産牛肉が主流とされるなか、「手をかけた経産牛肉の美味しさを多くの方に知ってほしい。」という想いから、地元九州産の経産黒毛和牛を厳選し、食べやすさと美味しさのバランスが取れた乾燥・熟成肉を完成させました。熟成によりアミノ酸が増した赤身肉は、肉の旨味と、和牛ならではの甘い風味を楽しめます。
乾燥・熟成を手がけるのは鏡山牧場の八崎さんです
鏡山牧場の八崎秀則さんは、「霜降り肉を上回る、赤身の旨さを伝えたい。」という強い想いから、2016年に宮崎県延岡市で鏡山牧場を創業し、現在は、年間約80頭の黒毛和牛を放牧飼育しています。八崎さんは、自ら育てた放牧牛の美味しさを極限まで引き上げてお客様へ届けるため、ドライエイジングという乾燥・熟成方法で肉を磨き、2021年から販売を本格化させました。
今回、ご用意する「九州クラフト・エイジドビーフ」は、八崎さんが厳選して仕入れる九州産経産黒毛和牛を使用しています。九州で育った経産黒毛和牛が持つ和牛の良さと乾燥・熟成の良さの両立を目指しました。
肉の味が濃い経産牛を使用します
「九州クラフト・エイジドビーフ」には、経産黒毛和牛を使用しています。一般的に、黒毛和牛と言うと、国内で流通する牛肉の多くが、未経産牛や去勢牛の肉です。それらは、柔らかく弾力があり、何よりも脂(サシ)の甘さと香りが魅力です。一方、経産牛は、肉質が硬く、食感も味も落ちると思われています。確かに、経産牛の肉は、未経産牛のような甘く柔らかな牛肉とは言えませんが、その分、赤身の味は濃厚になるというのが畜産業界では常識とされています。仔牛を産み長生きした生命力は決して侮れません。
乾燥・熟成で赤身の旨味を引き上げます
ドライエイジングは、熟成と乾燥により、赤身肉の旨味を引き上げ凝縮させます。八崎さんは、複数台ある熟成庫を併用し、庫内の温度、湿度、風向きを管理、部位ごとに熟成期間を調整し、肉を磨きます。個体差はありますが、ランプ、イチボで2〜4日ほど、サーロインは3日〜1週間程が目安です。
熟成は、赤身肉のタンパク質が、肉に内在する酵素の効果でアミノ酸を生成し、肉の旨味や風味が増加します。乾燥は、肉に含まれる自由水を10%ほど蒸発させることで、味が濃縮されるだけでなく、たんぱく質と結合している水分のみが残るため、肉を噛んだ時に溢れる肉汁は濃厚な味わいに繋がります。
「九州クラフトエイジドビーフ」では、一般的な熟成肉の熟成期間よりも浅めに仕上げることで、肉本来の風味を残しながら、赤身の旨味を凝縮させています。もともと脂の少ない経産牛で、赤身肉の旨味を凝縮させているため、和牛の脂も軽く感じるバランスで沢山食べられます。
焼き方はブラック&ブルーがおすすめです
熟成肉は、水分が蒸発している分、焼き過ぎると肉が硬くなり、風味も飛びやすいです。そのため焼き方は、表面を強火で一気に焼いて(ブラック)、予熱で火を通すレア(ブルー)がおすすめです。レアに焼いた肉は、噛みしめるごとに旨味が広がります。九州で育まれ、磨かれた経産黒毛和牛の美味しさを楽しんでください。