北海道の船上活〆天然サクラマス
特選鱒乃寿し
富山県 ます寿しの老舗
庄右衛門 元祖関野屋
富山藩の献上品とされた郷土料理
春になると富山県の神通川にも遡上していたサクラマス。漁も盛んに行われていました。元々は、押しずしといえば鮎寿しでした。富山藩士兼料理人であった吉村新八が、当時の三代目藩主 前田利興に鮎寿司を献上。これを気に入った利興は、次に将軍 徳川吉宗に献じたところ、吉宗も絶賛。後に夏から秋にかけてが旬の鮎に代わり、春はサクラマスを使うようになりました。これが今に通ずる「ますの寿し
」の元となったとされ、鮎寿司と共に富山藩主から将軍家の献上品となりました。
富山市内でも20軒以上あるます寿し店の中でも、約200年にわたり伝統的な作り方を守り続けてきた「庄右衛門 元祖関野屋」のます寿しをお届けします。
文政時代から熟寿し(なれずし)を作り、
明治時代にます寿し専門店に
ます寿しの祖とされる享保二年(1717年)富山藩士の吉村新八。
吉村新八の下に「関野某」という武士がいたと記録に残っており、この人物が吉村と共に後世に鱒の寿しの文化を受け継いでいくことに一役買っていたとされています。文政時代(1817〜1829年)から「関野屋」という屋号があり、当時は熟寿しが中心でしたが、今の元祖関野屋の創業者 関野庄右衛門が明治初期にますの寿司専門店として興しました。
元祖関野屋にます寿しに欠かせない
こだわりの素材
北海道産の船上活〆の天然サクラマス
昔は何処の店も、天然のサクラマスを使用していましたが、昨今では養殖や海外産を使うところも少なくありません。元祖関野屋の「特選鱒乃寿し」には、北海道の日高や寿都で獲れた船上活〆ものを採用しています。
サクラマスは、ヤマメが海に降りたものです。川で過ごす1年の間に、餌を満足に食べられず順応できなかった魚は、オホーツク海で成長し、北海道や青森県沿岸海に戻ってきます。サクラマスは、3〜5月に遡上しますが、ます寿しに使うのは、川に戻る前の脂ののったもの。更に、味・香り・色の良い2〜3kgの魚に厳選しています。
富山県産特Aコシヒカリ
米は地元の富山県で作られたものです。コシヒカリの粘りと甘みは押しずしと相性が良く、冷めてもその美味しさが残るため、ます寿しに適しています。
花生酢・銀生酢
6代目の現店主である関野 宏之さんが、香りと酸味のバランスを重視して吟味して決めた酢です。米には、米糀のほんのり甘い香りと旨みを活かした花生酢、サクラマスには、熟成酒粕の豊かな風味が特徴の銀生酢を使っています。
特選鱒乃寿しは、ご紹介した富山県の米、北海道のサクラマス、醸造酢と食塩、砂糖だけで作っています。
元祖関野屋発祥の「裏おき」 届いたその日が食べ頃です。
発送日当日に仕込んだものをお届けします。
元祖関野屋では「裏おき」と呼ばれる、上が酢飯、下がサクラマスにする作り方をしています。これにより、酢飯にサクラマスの脂が余計に入らないため、さっぱりといただけます。
届いたその日が食べ頃です。サクラマスの旨みと米の甘み・食感、酢の酸味が一体となり、バランスの整ったます寿しがお楽しみになれます。
庄右衛門元祖関野の若旦那
関野伸也さんより
当店は、現代では各店に枝分かれしたます寿しの起源店の一つとされています。 創業からおおよそ140年経過した今、我々が目指すべきは何より「ます寿し」という伝統食文化を守っていく事です。そのため、時代の変化に合わせた調味、製法を追求する一方、昔ながらの原材料の使用・伝統的な製法の維持を続けていく必要があると考えております。
地元富山では、各家庭で作ったり、日常的に食べる習慣がありますが、特にお盆や年末年始、お祝い事の席に欠かせない1品です。ハレの日や大切な方への贈り物のもおすすめです。
是非この機会に、富山の食文化を体験してください。