千年の歴史ある献上品
『堂上蜂屋柿』
地理的表示保護制度登録
天下人をも魅了した
極上の干し柿
「堂上蜂屋柿」は、岐阜県美濃加茂市で伝統的につくられる干し柿です。
非常に大きな干し柿で、白い粉を上品に纏い、飴色の果肉、とろりとした食感、自然な甘さが特徴です。
千年以上の歴史を持つ干し柿で、その歴史などを記した「蜂屋柿由来略書」によると、 朝廷や幕府への献上品であり、「堂上」という称号は朝廷への昇殿が許された者だけに与えられる栄誉ある地位を意味しています。
献上により、「諸役免除の特権を与えられた」、「年貢米の代わりに納められた」という記録もあるほど、 時の権力者、天下人からも称賛された特産品です。
最高等級「誉」は
幻の逸品
原料の「堂上蜂屋」は、美濃加茂市内で栽培した渋柿です。
1枝1粒の着果を管理し、250g以上の大粒になるように育て、最高等級の誉は、350g以上にまで大きく生らせた柿を使用します。
収穫後は、手作業で皮をむき、硫黄燻蒸、かげ干し・天日干しにより乾燥させます。
乾燥工程で「手もみ」を行いながら、果実の外側と内側の水分を均一化し、伝統的に引き継がれる「ニオボウキ」と呼ばれる稲わらのホウキで優しく掃くことで、柿の表面に細かな傷をつけ、そこから水分が抜けることで、白く果糖が浮き上がり美しく仕上がるのです。
こうして完成する「堂上蜂屋柿」は、贈答品として高く評価され、5段階ある等級でも、価格の高いものから先に売れていくなど、現代でも唯一無二の存在なのです。
【5段階の等級】
< 誉 > 1粒90g以上、形・質ともに優れたものだけを厳選した最高級品
< 雅 > 1粒75g以上の大玉
< 寿 > 1粒65g以上の中玉
< 秀 > 1粒60g以上、干し柿の肌(表面)および形が優れたものを厳選
< 優 > 1粒60g以上
再び、世界に通用する
日本ブランドへ
「堂上蜂屋柿」は、1900年パリ万国博では銀杯を、1904年セントルイス万国博では金杯を受賞しています。
しかし、その後の砂糖の市場流通や、養蚕業が盛んになったことが重なり、生産する農家が激減しました。
歴史ある干し柿を絶やすわけにはいかないと、1930年に一人の農業者が再び堂上蜂屋柿を作り始め、1978年には「堂上蜂屋柿振興会」が発足されました。
少しずつ栽培農家を増やし、栽培・加工方法の研究を行い、2015年には食をテーマに開催されたミラノ万博に出展を果たしました。
2017年に地理的表示保護制度に登録され、世界に通用するブランド化を目指しています。
このマークが目印です
制度の基準にクリアして登録された産品にはGIマークが付いています。
日本の象徴である富士山をモチーフに日の丸の赤色や伝統・格式を感じる金色を使って日本らしさを表現しました。
マークがある商品はひとめでGI認証を受けている商品ということがわかります。