口溶け抜群!
とろとろで軽やか!
諏訪貴洋シェフの
「上州もち豚の角煮」
- 本多義光さんの
焼炭木酢栽培米コシヒカリ付き
群馬県伊勢崎市 創作料理すわ
シャンパーニュ地方と東京でフランス料理の経験を積んできた諏訪貴洋シェフが、群馬県のブランド豚の一つ、上州もち豚を使い丁寧に作り上げる3種の「豚の角煮」です。
旨みの濃い「うで肉」、定番の「バラ肉」、おつまみになる「バラ軟骨」をお楽しみください。群馬県の篤農家のコシヒカリとセットでお届けします。
とろとろの「うで肉の角煮」
です。
とろとろに煮込まれた「うで肉の角煮」です。諏訪貴洋シェフも一押しの味です。
「豚のうで肉は、筋肉質でやや硬いために、一般にはあまり出回りませんが、肉の旨みが濃く、程よい脂肪も入る美味しい部位なのです」と、諏訪シェフは語ります。
諏訪シェフは、この美味しさに着目し、丁寧な下ごしらえをすることで、とろとろの美味しい角煮に仕上げます。味付けは、醤油と日本酒と砂糖とシンプルです。この甘辛さがご飯と酒を誘います。
脂身の美味しさで群を抜く
「バラ肉の角煮」
諏訪シェフの角煮には脂のしつこさがありません。豊かな甘味で満たされます。
「70歳代の母親が5切れ入りの角煮1パックを一人でペロリと食べるんですよ」と、諏訪さんが言うほどに軽やかです。バラ肉の角煮は堂々たる厚切りにもかかわらず、やわらかい。
そして、きれいな余韻のある角煮です。
酒の肴なら
「バラ軟骨の角煮」が
最高です。
バラ軟骨の角煮は軟骨のねっとりとした食感と、バラ肉のような肉の旨味を楽しめます。バラ軟骨にしっかりと煮汁が染み込み、たまらなく酒を欲します。
諏訪貴洋シェフです。
諏訪貴洋シェフはフランスのシャンパーニュ地方のホテルや東京のレストランなどでフランス料理の経験を積んだあと、故郷の群馬県伊勢崎市を中心に「魚や大水」「かくに家」「modernCuisineすわ」「創作料理すわ」などを営んできました。
「群馬には上質な豚肉が多くあります。ですから、それを生かした料理を作りたいと思い、角煮をいろいろ試作してきました。行き着いたのは、オーソドックスな味付けで、いかに“口溶け”をよくするか、でした」
角煮とお米をセットで
お届けします。
うで肉の角煮、バラ肉の角煮、バラ軟骨の角煮と本多義光さんの焼炭木酢栽培米コシヒカリ3合のセットです。角煮1種類とお米のセットもございます。冷蔵でお届けします。
角煮に負けない旨味を
持つ米です。
「本多義光さんのお米は、食味値が驚異的に高いだけではなく、ご飯が冷めても旨味や甘味などの味がしっかりとしていることに驚きました。
角煮と一緒に食べるときは、硬めに炊いてください。しっかりとお米を噛みしめながら食べてほしいです」と、諏訪シェフは語ります。
本多義光さんは、群馬県みなかみ町の篤農家で、自家製の籾殻燻炭を田んぼにすき込むことで土中の微生物の活動を活発にする籾殻燻炭法、焼炭木酢栽培の第一人者です。
平成27年、米の主要コンクールに入賞し、日本で初めて6冠という快挙を達成しました。
ご飯に煮汁をかけてください。
とろっとした角煮と甘辛い煮汁が相まって、ご飯をかき込みたくなる味わいです。画像は、うで肉の角煮です。
諏訪シェフに美味しさの
秘訣を教わりました。
豚肉は、上州もち豚です。
諏訪シェフが角煮で重視しているのは、口の中でのとろけ方です。
「さまざまな豚肉で角煮を作った中で、上州もち豚の口溶けがいちばん素晴らしかったのです。
肉に臭みがないこと、赤身と脂のバランスが良いことも魅力です」と、諏訪シェフは語ります。
今回の「麦仕立て 上州もち豚」は、群馬県北部の寒暖差の激しい地域で、榛名山麓の地下水と、麦を主にした餌で育てられています。肉質はやわらかく、肉の旨味が強いのが特徴です。
ガリっとこんがり焼きます。
豚肉の余分な脂や筋をきれいに掃除したら、肉を強火で焼くのが諏訪シェフ流です。「豚の臭みを無くし、香ばしさを加えることができます」と、諏訪シェフは語ります。
日本酒と水で1時間ゆでます。
こんがりと焼いた肉を塊のまま下ゆでします。この工程で余計な脂を落とします。下ゆでが終わったら、肉をしっかりと水洗いします。
徐々に味を染み込ませます。
昆布と鰹でとった出汁にたっぷりの日本酒を注ぎ入れ、生姜、葱の青い部分、砂糖、醤油で肉を煮ます。 バラとうで肉の煮込み時間は約2時間です。醤油は、最初の1時間は少量にし、1時間後から徐々に足して行きます。最初の1時間は、日本酒と砂糖で肉をやわらかくするのです。 煮込み終わったらそのまま翌日まで置き、味を染み込ませます。そして浮いた脂をさらに取り除きます。 このように余分な脂を徹底的に取り除くことで、脂身はすっと溶け、肉はホロホロとほぐれる角煮に仕上がります。
うで肉は旨味が濃い。
うで肉はよく動かす部位のため、赤身質が強く、旨味が濃いのが特徴です。
箸で持つと
崩れてしまいそうです。
繊維のしっかりとしたうで肉も、ゆっくりと日本酒などで煮込むことによって、肉にホロホロ感があります。「豚バラ肉がサーロインとすると、うで肉はランプのイメージです」と、諏訪シェフは語ります。
バラ肉は脂の甘味を
堪能できます。
バラ肉は脂身が魅力です。上州もち豚のもつ上品な甘味を楽しむことができます。
バラ肉の角煮も
ご飯と相性抜群です。
からしを付けて、ご飯と一緒に召し上がりください。
バラ軟骨はねっとりとした食感と肉の旨味が味わえる部位です。
バラ軟骨は、肋骨の下の軟骨と肉がついた部分です。1頭あたり500g〜1kg程度しか取れない希少部位です。煮込むことで軟骨はねっとりとした食感になり、タレと肉の旨味が染み込みます。
酒の肴にぴったりです。
バラ軟骨の角煮はご飯のお供というよりは、酒の供です。焼酎がおすすめです。バラ軟骨を麦味噌で煮た煮物は、南九州では芋焼酎の供としてよく食べられています。 ほかにも北東北の郷土料理として知られていますが、関東では馴染みの少ないものです。
もちろんビールに合います。
ご飯のおかずに、お酒のおつまみに、諏訪シェフの角煮をお楽しみください。煮汁もたっぷりと入っていますので、ねぎを煮て添えることもできます。残った煮汁は肉じゃがなどにも使えます。
文・白石さやか
撮影・八木澤芳彦