伊吹いりこ、利尻昆布、老舗店の醤油
特別配合の麺に、数時間かけて仕込む具材
新・讃岐うどん
高い品質を誇る、
伊吹いりこ
漁場の真ん中にある
この島では、抜群の
鮮度のいりこが揚がる
香川県の北西部に位置する、穏やかで波のない燧灘(ひうちなだ)に浮かぶ伊吹島。このわずか1平方キロメートルの小さな島で、高い品質を誇る「伊吹いりこ」が生産されています。
伊吹島は、その周りがカタクチイワシの豊富な漁場となっており、言わば島が漁場の中央に位置する特異な環境です。水揚げされたカタクチイワシは、島内の加工場へと迅速に運ばれ、最短で10分、最長でも30分以内には加工場に到着します。この迅速な運搬によって、いりこの鮮度が保たれ、キラキラと銀色に輝いています。
加工場に到着したいりこは、すぐに釜揚げされ、その中から「脂のあるいりこ」は除けられます。食べる際には美味しい脂がのったイリコも、出汁をとる際には味が濁るため、出汁用には使用されません。乾燥が完了した伊吹いりこは、サイズに応じて大、中、小、そしてカエリ(特に小さいもの)に仕分けられます。
讃岐うどんといえば、
この伊吹いりこ出汁
伊吹いりこに、天然の利尻昆布と脂肪分の少ないさば節とうるめを加えて、うどん用の出汁をとります。その場で飲んでおいしい出汁を作るのではなく、解凍した時においしく食べられるように工夫が施されています。
本来調理した出汁の完成直後は醤油角がたっており、厳密に言うと良い状態ではありません。数時間寝かせると角(醤油辛さ)がとれて出汁がまろやかになります。それ以降は出汁感が徐々に弱くなり劣化するので、ピークの美味しさになるタイミングで急速に冷凍し、素材の最高の香りと風味を引き出しています。
北海道の利尻昆布。京料理で好んで使われる昆布で、色が濁らず上品な出汁がとれます。天然物と養殖物がありますが、天然にこだわって使用しています。
讃岐うどんのうまさは
麺のうまさ
讃岐うどんの起源となる麺の製法は、この地で生誕した弘法大使・空海が中国(当時の唐)から持ち帰ったといわれてます。仏教の歴史と共に伝えられる麺料理として、奈良の三輪素麺も存在しますが、同じようなルーツを持ちながら、讃岐うどんとはかなり形を変えているところは興味深いです。
穀物の栽培技術や品種改良が未熟だった当時の日本において、小麦で作られた麺は生き抜くために欠かせないものだったと思われます。そうした状況下でさえも、「よりおいしく」という志を持ち、異なる麺が誕生したことを考えると、日本人の職人魂の素晴らしさを感じずにはいられません。
讃岐うどんの魅力は、何と言ってももっちりとしたコシのある麺です。この独特のコシは、「足踏み」や「熟成」、小麦粉と水、塩分のバランスによって生み出されます。香川の讃岐うどん店は、多くが家族経営の小さな店で、それぞれが異なる個性を持っています。
解凍した時に
最高においしい麺です
我々が手に入れることができる讃岐うどんは半生製法で作られたものが多く、生うどんよりも水分量が少ないため、歯ごたえや味わいがどうしても変わってしまいます。かといってお店の生麺は日持ちしませんし、冷凍するとぼそぼそになってしまいます。
そこで、今回はお店の麺をそのまま冷凍するのではなく、ご自宅で「電子レンジ8分程度温めた後に最高の味わい」になるように、この商品独自の配合にし、足踏み・熟成の工程も通常の麺とは変えました。本場讃岐のコシとモチモチの両立を味わっていただけるよう工夫しています。
後を引く、
伊吹いりこのてんぷら
出汁に使う伊吹いりこは、天ぷらにしても非常に美味。今回はこのいりこ天をのせたうどんを、当社のために特別に作ってもらいました。
絶品の油揚げ!これはうまい
高松市国分寺町の「道上食品」の大きくて分厚い油揚げを、明治11年からの歴史を持つ広瀬醤油の甘めの醤油と三温糖、ざらめ、さらに隠し味に穀物酢を少しいれて炊き上げた油揚げ。羽藤社長の自信作だけあって絶品です。
ご自宅で食べるうどんの
最高峰を目指します!
お店のうどんを冷凍しても、食べる時にはお店の味になりませんでした。そこで、ご自宅で本格的な味わいのうどんを手軽に楽しんでもらおうと、羽藤社長とスタッフの皆さんで一から創り上げたのがこの商品です。海老天うどんや肉うどんが人気ですが、私がおすすめしたいのは、絶品の油揚げをのせたきつねうどんと、滋味深い味わいの伊吹いりこ天うどんです。他には無い味わいです。ぜひご堪能ください。
文:井上真一