「あまりん」は、埼玉県が8年の歳月を掛けて開発し、2017年に全国デビューした最新品種いちごです。名前のとおり濃厚な甘さが特徴です。先端糖度は実測で驚異の20度 。今、フルーツマニアやメディアを中心に”埼玉県のとんでもなく甘い品種がある”と話題騒然中、人気のいちごなのです。
「あまりん」は練乳いらず。
その名の通りずば抜けて甘い!
「あまりん」は練乳いらず、といわれるほど甘い品種です。
酸味がとくに少なく、甘みが強い「やよいひめ」と
香り高く糖度の高い「ふくはる香」との掛け合わせから生まれました。
両親どちらも特徴的な甘さを持つため、「あまりん」はその名の通り、濃厚な甘さです。
「ふくはる香」譲りの”綺麗な円錐型”も特徴的です。
甘く、綺麗な形、美しい赤色とツヤを持つあまりんは”いちごらしい、いちご”
として期待されています。現在、埼玉県オリジナル品種で農家でのみ栽培が許可されています。
「あまりん」旬や出荷時期は?
あまりんの旬は12月から4月です。
旬のなかでも何度か収穫の時期を迎え、収穫の最盛期が美味しさの旬、といえるでしょう。今年の目安として1番花、2番花、3番花は頃、ということです。
いちごは連続出蕾性( 一度に複数の花を咲かせ、徐々に実を結ぶ性質)という特性を持ちます。一番花、二番花、と順々に花の一部(花托)が肥大していちごになります。
日照時間や気温の影響を受けやすいため、完熟=収穫時期が予定よりも1週間以上のずれが生じる場合もよくあります。
最盛期を逃さないように情報収集することがおすすめです。あまりんをはじめ、各産地や農家の収穫が最盛期のタイミングでメールマガジンにてご案内・予約受付します。
あまりんを選ぶ際のポイント
あまりんの旬は12月から4月です。 肩までしっかりと着色しているものが良いです。ツヤのあるものを選んでください。適熟と鮮度の証です。
あまりん の食べ頃や保存方法
買ってきた当日が食べごろです。いちごは鮮度がとても大事なので、保存をするよりも。買ってきたその日に食べていただくのがベストです。もし、食べきれない場合、2月頃までは、乾燥しがちな冷蔵庫よりも玄関などの涼しいところで保管してください。 3月に入ると暖かくなってきますので、野菜室で保管してください。
あまりん育種者インタビュー
埼玉県の品種開発秘話!
いちごのブランド産地と言えば東の栃木県、西の福岡県… しかし、2023年3月9日 いちご産地としてはほとんど無名の埼玉県が 「プレミアムいちご県」に認定されました。(認定元:日本野菜ソムリエ協会)
実は今、埼玉県のいちごがアツいのです!
2019年には「かおりん(品種名:埼園い1号)」「あまりん(品種名:埼園い3号)」2021年には「べにたま」と続々、県のオリジナルいちご品種をリリース。 なかでも「あまりん」は練乳いらず、糖度20度超えの甘さ!と フルーツマニアやメディアを中心に話題沸騰中です。今回は育種を担当された埼玉県農業技術研究センター 尾田秀樹さんにお話を伺いました。
―――――昨今、いちご業界では各県の品種が続々と開発され、ブランド競争が激化していますよね。 そんな状況をふまえても、正直、埼玉県にはいちご産地としての印象がほとんどありませんでした。いちご戦国時代のダークホース感があります。
実は埼玉県は1970年代には作付け全国一位だった歴史もあるんですよ。 関東ではダナーとかそういった品種が作られていた時代です。 ですが、露地栽培が浸透していたがゆえに、ビニールハウスの導入が遅れてしまい、あっという間に栃木県などに生産量で抜かれてしまったんです。そんな過去は、ほとんどの人が知らないと思いますけどね。
―――――では、もともと埼玉県の独自品種もあったのでしょうか。
はい、ありました。ただ、育種の歴史は他県に比べて非常に短いです。 今まで2品種、県の独自品種がありました。 一つ目は「ベリースター」。耐病性はあったものの斑果が多く発生してしまい広まりませんでした。二つ目は「彩の香」。実はこの品種は食味もよく大粒だったので、これはいけるぞ!というムードでした。 しかし、大変間の悪いことに「彩の香」が発表された平成8年は、あの「とちおとめ」が発表された年。完全に時期が重なってしまったんです。 とちおとめは強敵でした…農家さんに「さあ、どっちを選ぶ、作る?」となった際には、輸送性、収量性、色つやに優れたとちおとめに完敗したんです。そこであっさり、埼玉県は諦めます。もういっか、育種しなくて、と。
―――――あの、とちおとめとデビューが被るなんて、タイミングが悪い。心が折れるのも頷けます。
しかし、平成19年に転機が訪れました。 当時、埼玉県では観光農園(摘み取り園・直売所)が急増していました。せっかく埼玉県にいちご狩りをしに来てもらうなら、県の独自品種が欲しい。そういった声が観光農園の農家さんから多く上がりました。そこで育種が再開されたのです。 関係者のなかでは、埼玉県の育種は他県に比べて後発も後発だから一芸に秀でていないと、目立たないでしょ…という共通認識がありました。今更、埼玉県がただ単に収量性のある品種したところで埋もれてしまう。 なにかに特化した品種を作ろう、と。それが食味だったのです。 市場流通が前提ではないので、収量性や流通性よりもとにかく食味を追求したことで、 濃く甘い味わいのいちご「あまりん」「かおりん」が生まれました。
―――――なるほど、摘み取り園やその軒先での販売が中心だからこそ「店頭にはおかれていない、埼玉の凄く甘い品種があるらしい」と フルーツマニアの間で口コミが広がり、より、注目されるようになったのですね!
―――――PRに力がかかっている新品種はたくさんありますが、埼玉県の「あまりん」「かおりん」は評判が先行して小売やそのバイヤーが欲しい!という状態になっているので凄いと思います。
こんなことを言っていいのか…実は宣伝については他県ほど頑張れていないのですが、 生産者が(積極的な売り込みなど)現場でこの品種の美味しさを広げてくれました。大変ありがたい…というような感じです。
―――――あんなに甘くて美味しい品種をつくったのにアピールは!?と思っていました。
はい。実際のところ県や上司もあっさりしていました。リリースした後もお疲れ様!みたいな(笑) ですが、あまり県が推しすぎなかったところ、 そしていい意味で期待されすぎていなかったことが良かったのかもしれません。 私自身、好きなように育種することができました。 形、色、収量、味、耐病性など、「すべて良し」でなんとかしなければならない、となると育種は難しいんだと思います。 とくに有名産地は築いてきたブランドや生産者のこれからの収入にも関わってきますから、育種担当者のプレッシャーも相当なものだと思います。 うち(埼玉県)には名前も知られていない品種が2つあっただけですから。 正直、ノープレッシャーというか。 そして農家さんが試験栽培など、協力的で非常にありがたかったです。
あと仮に昔この品種を出していたとしたら、ここまで支持されていなかったと思います。作る人も少なかったはずです。「あまりん」「かおりん」が評価される時代で良かったです。
―――――と、いいますと?
今、いちごの単価は年々上がってきています。より食味が重視されるようになって「量より質」の時代になっているように感じます。 収穫量は少なくても、美味しいいちごを作り、高単価を取るという方針の生産者が増えてきました。「あまりん」や特に「かおりん」は「量より質」の品種です。
―――――尾田さんのご尽力ももちろんですが、タイミングと条件とがすべてがハマった!という感じですね。いちご好きとして、今「あまりん」「かおりん」に出会えて良かった…と思います。
あまりんをトップブランドに押し上げた
埼玉を代表する凄腕生産者 五十嵐さん・久米原さん
埼玉県の試験場から品種開発当初からあまりんを作っている 生産者です。 あまりんの品質の高さとその腕が評価されて、高級フルーツ店に唯一契約されています。
久米原さんは県から依頼をうけ、試験栽培するなど、品種開発当初からあまりんに向き合っています。 2023年市場の本格出荷をむかえ、「やっとこれから流通量も増えてきた。嬉しい。」と語ります。近所にもいちご(あまりん)農家が増えている実感があるといいます。 久米原さんはこうも語ります。「増えてくる時期に品質を保てるようにみんなで努力することが、あまりんの発展にとって大事。あまりん全体の評価を守っていきたい。」 あまりんの魅力がきちんと消費者に伝わるように、品種の魅力を最大限引き出して出荷する意思を強くもっている生産者です。 こちらの化粧箱・パックを目印にお二人の「あまりん」を見つけてみてください
あまりんの甘さを最大限引き出す、
じっくり栽培。
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