古代から滋養強壮の力を持つとされてきたマカ
マカは古代インカ帝国の時代からアンデス地方で栽培され、神様へのお供えとして大切にされてきました。
マカは大根、カブ、ブロッコリーなどのアブラナ科の植物です。
とても栄養価が高いことで知られており、インカ帝国では貴族たちによって“元気の源”として重宝されました。
マカは世界的な健康食品ブームの中で注目を集め、日本でも粉末マカ入りの健康補助食品が多数開発されて人気となっています。
原産国のペルーでは野菜として食べられていますが、乾燥粉末以外のマカは海外への輸出が禁止されています。
日本では、これまで輸入品サプリメントの形でしか手に入りませんでしたが、日本国内でもマカ栽培研究に取り組んだ結果、2006年に日本産マカの安定的な栽培に成功しました。
国内で育てることが難しい日本産マカ
実は、国産のマカは厳密に言えばペルーのマカとは異なります。時間をかけて日本の土壌に適した品種を選抜することで、特別なマカの育成に成功しました。いわば、スーパーマカです。
日本産マカの栽培は東北地方の篤農家を中心に始まりましたが、最初は失敗の連続でした。
マカはペルーの海抜4000m以上で、寒暖の差が20度以上もある非常に過酷な自然環境で育つ高山植物です。
日本で言えば、富士山の頂上で栽培するようなものです。
高温多湿の日本の環境に適応する品種を選びながら、栽培方法の試行錯誤が続きました。
マカは種まきから収穫まで約8ヶ月かかり、年に一度しか栽培できないため、非常に時間のかかる取り組みでした。
ようやく国産のマカを収穫できるようになったのは、取り組み始めてから実に16年後のことでした。
その後も長い年月がマカ栽培の研究に費やされ、近年になってようやくマカの安定した収穫が日本でも可能となったのです。