米麹を大豆の倍量使用した贅沢な味噌
「江戸甘味噌」は江戸味噌同様に戦時に製造を禁止されましたが、戦後に復刻され今は東京の味噌として知られています。
米麹を江戸味噌の倍量使用し、塩分はおよそ半分の5%。こってりした甘味が特徴で、隠し味として使用するとコクが増します。
江戸時代の味噌料理 どぜう汁・牛鍋・田楽・なめ味噌・蛤鍋、また動物性タンパク質との相性抜群ですので豚汁や鯖の味噌煮などの味を引き立てます。
店舗 | 東京江戸味噌 広尾本店 |
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商品番号 | M004-743-3-00002 |
セット内容 | 『江戸甘味噌』500g 塩分5% |
原材料名 | 米麹、大豆、食塩 |
獲得ポイント | ログインして確認 |
消費税率 | 8%軽減税率 |
賞味期限 | 製造日より90日 |
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保存方法 | 要冷蔵(10℃以下) |
江戸甘味噌が他の味噌とは全く違う味わいになる理由は醸成方法にあります。
一般的な辛口味噌は、大豆を数時間茹でて、合わせる米麹の割合は大豆1に対して0.8、約30度で3ヵ月以上発酵・熟成することで完成しますが、江戸甘味噌は大豆を2日以上かけて蒸して、米麹は大豆の倍量、発酵・熟成は約50度で2週間ほどです。
大豆を茹でるのではなく蒸すことで旨味が残り、米麹をたっぷり使うことで原料のデンプンやタンパク質が分解され、独特の旨味と風味が醸成されます。
【江戸の味噌の歴史】
かつて「味噌買う家には蔵が立たぬ」という諺がありました。これは、当時の味噌は自家醸造が一般的だったことに起因します。しかし、江戸庶民にとっての味噌は買うものでした。人口増と慢性的な土地不足で家が狭く、味噌を作って保存しておく余裕のない江戸では、庶民が味噌を自製するのが難しかったからです。
一方、江戸には毎朝味噌汁を飲む習慣があり、味噌は大量に消費されていました。(京阪地方では朝は茶粥で、味噌汁は月に数回でした)
江戸も初めの頃は、種々の味噌が各地方から持ち込まれましたが、徐々にその大半は江戸内の醸造家によって造られるようになります。
庶民同様、醸造家にとっても、大量の味噌をじっくり発酵させる従来の味噌作りには江戸の住宅事情は不向きでした。そのため、江戸味噌は短期間で作られます。塩を減らし、蒸した大豆の温度が高いうちに、多量の米麹を加え混ぜ、発酵を一気に進めるのです。約2週間〜20日、夏ならわずか10日で味噌が出来上がります。雑菌の繁殖を抑えながら、短期間で良質の味噌を造る、現代の私達から見ても、極めて合理的かつ洗練された技術によるものでした。ただし、こうして出来た味噌は、通常の味噌の様な長期保存が出来ません。
そこで、江戸のいたる処に小規模の味噌醸造元が出来ました。その数約170軒。庶民には、味噌を近くの味噌屋で毎日少量ずつ買い、すぐに消費するというスタイルが定着したのです。そんな江戸の流通環境が、江戸味噌に保存食であることを求めず、塩分少なめの保存性は低いが味が良い、フレッシュな状態で食べる味噌にしたのです。