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この時期、一番うまい葱と言えばコレ!
「南部太ねぎ」は青森県南部地方に残る伝統野菜です。
太くて甘い葱で、緑の部分はえぐみもなく、1本まるごと食べられるのも魅力です。
この葱、実は数年前まで絶滅寸前でした。昭和39年に品種登録されたものの、付け根の部分に土が入りやすく、葉が柔らかすぎて途中から曲がるなど、栽培には手がかかり、市場へ出荷させるには効率が悪いという理由から、生産者が減っていきました。
栽培農家はもういないといわれていた中、青森県立名久井農業高校の生徒たちが、その種を持っている農家を見つけ出し、種子をもらって栽培に挑戦しました。幻の葱を復活させるべく生徒や地元の生産者とが生産量を増やす活動を始め、2012年から本格的に出荷できるところまでこぎつけます。
「南部太ねぎ」は、焼いて塩だけで食べると甘さがよくわかる葱です。さらに、白い部分が美味なのはもちろん、緑の部分もサクサクで香り高い両刀使いの美味ネギと言えます。緑の部分はささっと短時間の調理でご堪能ください。
まだまだ広くは出回らない在来品種の葱です。どうぞお試しください。
収穫期間:11月中旬〜12月上旬
賞味期限 | ※日の当たらない風通しの良い場所で保管してください。 |
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保存方法 | 常温 |
■絶滅の危機から復活した極太で甘い幻のネギ
「南部太ねぎ」は、40年もの歳月をかけ改良され、1964年に品種登録された青森在来種です。当初、耐寒性・多収性にも優れていることから、寒さが厳しい青森県を中心に栽培されていました。しかし、長さが1mを超えるため、葉が青くならないように土を被せる「土寄せ」を7回以上、それも、柔らかく曲がりやすいので、鍬で丁寧に行わなければならず、農家にとっては負担が大きかったため、産地の高齢化・新品種の誕生・栽培の機械化が進むつれて急速に姿を消しました。
2012年時点で栽培を続けていた農家はわずか1名。そのネギも他と区別されずに町内の直売所で並んでいるだけでした。かつてはよく食べていた地元の人にも忘れられ、あとは誰にも知られずにひっそりと絶滅する寸前たっだのです。しかしその時、青森県立名久井農業高校の小笠原先生が「南部太ねぎ」の存在を知り、生徒たちと生産者を探しに行ったことがきっかけで、見事に復活することになります。
生徒たちは貴重な種を入手し、負担の少ない栽培方法を研究。試行錯誤の結果、元肥をたっぷり含ませた土を高くうね立てし、マルチを張り、40センチほどの穴を開けて苗を植えていくことで、土寄せの必要がない効率的な栽培方法を確立しました。
その後、2013年には生産農家が3名、2014年には10名になり2,800本を出荷するまでになりました。一時は12軒にまで増えた生産者の数も、農家の高齢化や生産性の面で栽培をやめてしまい、2024年現在では6軒で栽培を続けています。